仕入代金や外注費を支払ったのに、freeeの買掛金・未払金が残ったままになっていることがあります。
請求を受けた時点で支出を未決済取引として登録している場合、振込時に同じ経費をもう一度登録してはいけません。銀行の出金明細と、先に登録した未決済取引を結び付ける「消込」を行います。
先に結論をまとめます。
- 銀行口座を同期している場合は、原則として[自動で経理]の[未決済取引の消込]を使います
- 支払明細を新しい経費として登録せず、先に登録した未決済の支出と結び付けます
- 振込手数料を自分が負担した場合は、差額が手数料であることを確認してから支払手数料として登録します
- 一部だけ支払った場合は、支払額だけを消し込み、残額を未決済のまま残します
- 登録後は、取引の決済状況、買掛金・未払金の残高、銀行口座の登録残高を確認します
この記事では、freee会計で未決済の支出を銀行明細から消し込む基本手順と、手数料・一部支払い・複数取引をまとめて支払った場合の処理を説明します。
※画面例の取引先・口座・日付・金額は、操作説明用の架空データです。
※2026年10月11日にfreee公式ヘルプとWeb版freee会計の画面を確認しています。画面や機能は変更される場合があります。
買掛金・未払金の消込とは
freeeでは、商品やサービスを受けた日と、代金を支払った日が異なる支出を[未決済]で登録できます。
例えば、9月10日に仕入代金110,000円が発生し、9月30日に銀行から振り込む場合は次の流れになります。
| 日付 | 起きたこと | freeeでの状態 |
|---|---|---|
| 9月10日 | 仕入代金110,000円が発生 | 未決済の支出として登録し、買掛金が増える |
| 9月30日 | 銀行から110,000円を支払う | 出金明細と未決済取引を結び付け、買掛金を減らす |
この「実際の支払いと未決済取引を結び付ける処理」が消込です。全額を消し込むと取引は[決済済み]になります。一部だけ支払った場合は、支払っていない金額が決済残高として残ります。
買掛金と未払金の違い
どちらも、代金を後で支払う取引で使われる負債の勘定科目です。
| 勘定科目 | 主な対象 |
|---|---|
| 買掛金 | 販売する商品や製造に使う原材料など、仕入に関する未払い代金 |
| 未払金 | パソコン、備品、外注費など、仕入以外の確定した未払い代金 |
freeeでは通常、支出の勘定科目に[買掛金]や[未払金]を直接入力するのではなく、仕入高・外注費・消耗品費など実際の内容に合う勘定科目を選び、決済を[未決済]にします。登録内容に応じて、帳簿に買掛金や未払金などが計上されます。
勘定科目の判断に迷う場合は、過去の同種取引や事業の内容と照合し、必要に応じて税理士へ確認してください。
消込が必要なケース・不要なケース
| 状況 | 行う処理 |
|---|---|
| 請求を受けた時点で支出を未決済登録し、後日支払った | その未決済取引を消し込む |
| 支払時に初めて経費を登録する | 同じ経費が先に登録されていなければ、通常の支出取引として登録する |
| 自分の銀行口座から別の自分の口座へ資金を移した | 経費ではなく口座振替 |
判断の基準は、同じ支出をすでに未決済取引として登録しているかです。
未決済取引があるのに、銀行の出金明細をもう一度[仕入高]や[外注費]として登録すると、経費が二重計上され、元の買掛金・未払金も残ります。
操作前に確認すること
消込を始める前に、次を確認します。
- 支払対象の支出が未決済取引として登録されている
- 支払元の銀行口座がfreeeに登録されている
- 銀行口座を同期している場合は、対象の出金明細が取り込まれている
- 請求書、取引先、発生日、請求書の支払期日とfreeeの決済期日、請求額を照合できる
- 同じ支払いをすでに処理していない
同額の請求が複数ある場合は、金額だけで決めず、取引先、発生日、決済期日、メモタグなども確認します。候補一覧だけで判断できない場合は、右端の[取引]リンクから元の取引を開いて確認します。
支出を未決済取引として登録する
支払いより先に商品やサービスを受けた場合は、その発生日で未決済の支出を登録します。
- [取引入力]を開く
- 画面上部の簡易取引登録で[支出]を選ぶ
- 発生日、取引先、勘定科目、金額を入力する
- 決済を[未決済]にする
- [決済期日]を入力する
- 内容を確認して登録する
[買掛金]や[未払金]を支出の勘定科目として直接選ぶのではなく、購入内容に合う[仕入高][外注費][消耗品費]などを選びます。

登録後は取引詳細を開き、決済ステータスが[未決済]で、決済残額が請求額と一致していることを確認します。
自動で経理から支払いを消し込む基本手順
銀行口座を同期している場合は、取り込まれた出金明細から未決済取引を消し込みます。
手順1:対象の出金明細を開く
[取引入力]→[自動で経理]を開き、支払日・取引内容・金額から対象の出金明細を探します。
手順2:[未決済取引の消込]を選ぶ
出金明細の推測内容が正しければ、そのまま登録できます。ただし、[推測]と表示され、最初からチェックが入っていても、取引先・発生日・決済期日・金額を確認してから登録してください。別の取引が推測されている場合や候補が表示されない場合は[詳細]を開き、[未決済取引の消込]を選びます。
手順3:支払対象の取引を選ぶ
[未決済取引を探す]から、今回支払った取引へチェックを入れます。
次の内容を請求書と照合します。
- 取引先
- 支出の発生日
- 決済期日
- 勘定科目
- 決済残額
- 今回の出金額
対象が表示されない場合は、発生日や取引先などの絞り込み条件を外すか変更します。出金明細の日付より後に発生した未決済取引は消し込めないため、日付も確認してください。

手順4:金額を確認して登録する
出金額と選択した未決済取引の決済額が一致し、画面に[金額が一致しています]と表示されたことを確認して登録します。
登録後は、元の取引が[決済済み]になり、買掛金または未払金が減り、支払元の銀行口座残高も減ります。仕入高や経費をもう一度計上する処理ではありません。
振込手数料を自分が負担した場合
取引先へ110,000円を支払い、銀行へ330円の振込手数料も支払った場合、銀行からの出金は合計110,330円になります。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 未決済取引 | 110,000円 |
| 振込手数料 | 330円 |
| 銀行からの出金 | 110,330円 |
自動で経理では対象の未決済取引を選び、[差額を調整]から差額330円を支払手数料として追加します。画面に[金額が一致しています]と表示されてから登録します。
今回確認した画面では、差額330円の勘定科目に[支払手数料]、税区分に[課対仕入10%]、タグに[振込手数料]が自動入力されました。


freee公式ヘルプの手動消込例では、自社が負担する振込手数料について、本来の支払額と手数料を合計した金額を入力し、決済額と手数料の仕訳を追加する方法が案内されています。
手数料の勘定科目や税区分は、銀行の請求内容、インボイス制度への対応状況、事業所の経理設定によって確認が必要です。画面の初期値だけで確定せず、証憑と事業所の処理方針に合わせます。
一部だけ支払った場合
請求額の一部だけを支払った場合は、取引金額を書き換えず、今回の支払額だけを決済登録します。
例えば、220,000円の未決済取引に対して100,000円を支払った場合は次の状態になります。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 請求額 | 220,000円 |
| 今回の支払額 | 100,000円 |
| 決済残額 | 120,000円 |
対象の未決済取引を選び、[一部出金にする]から今回決済金額100,000円を入力します。登録後は、残り120,000円が決済残高として残ります。
登録前の画面には、元の決済残額220,000円と今回決済金額100,000円が表示されます。

残額を後日支払ったら、その出金明細から同じ取引へ追加で消し込みます。
複数の請求をまとめて振り込んだ場合
同じ取引先の複数の請求を一度に振り込んだ場合は、1件の出金明細に対して複数の未決済取引を選べます。
例えば、66,000円と55,000円の請求を合計121,000円で振り込んだ場合は、[未決済取引を探す]で2件とも選びます。
| 未決済取引 | 金額 |
|---|---|
| 請求1 | 66,000円 |
| 請求2 | 55,000円 |
| 合計出金額 | 121,000円 |
選択した取引の決済額合計と出金明細121,000円が一致することを確認して登録します。

同額の取引や別の取引先の取引を誤って選ばないよう、取引先・発生日・決済期日・メモタグを確認してください。判断できない場合は、[取引]リンクから元の取引を開きます。
銀行口座を同期していない場合は手動で決済を登録する
現金で支払った場合や、支払元口座をfreeeと同期していない場合は、取引一覧から決済を手動登録できます。
- [取引入力]→[収入・支出形式(取引の一覧・登録)]を開く
- 決済ステータスを[未決済]にして対象取引を探す
- 対象の支出取引を開く
- [決済(支払)を登録]を選ぶ
- 支払日、支払元口座、支払額を入力する
- 内容を確認して登録する
同期している銀行口座から支払った取引へ手動で決済を登録すると、対応する出金明細が[自動で経理]に残る場合があります。その明細を新しい経費として登録すると二重計上になるため、同期口座では原則として明細から消し込みます。
消込後に確認すること
取引の決済状況
全額を支払った場合は[決済済み]で決済残高が0円になっているか確認します。一部だけ支払った場合は、支払っていない金額が決済残高として残っているかを確認します。

買掛金・未払金の残高
[会計帳簿]の[総勘定元帳]または[貸借対照表]を開き、買掛金・未払金を確認します。全額支払った取引の残高が減り、一部支払いなら未払い分だけが残っているかを確認してください。取引ごとの支払状況は、[発注・経費・支払]の[支払管理レポート]でも確認できます。
銀行口座の登録残高
対象の出金明細が処理済みになり、銀行口座の登録残高へ反映されたか確認します。
freeeの残高が合わない原因と直し方では、未処理明細や二重登録の確認方法を説明しています。
間違った取引を消し込んだ場合
別の未決済取引へ出金明細を結び付けた場合は、元の支出取引を削除せず、誤った決済情報だけを解除します。
- [取引入力]→[収入・支出形式(取引の一覧・登録)]を開く
- 誤って消し込んだ取引を開く
- 決済欄の[明細の詳細]を開く
- 開いた明細画面で[取引登録解除]を選ぶ
- 誤って消し込んだ取引の決済情報だけが削除され、元の取引が未決済へ戻り、明細が未処理へ戻ったことを確認する
- 自動で経理から正しい未決済取引へ消し込み直す
元の未決済取引そのものを削除すると、仕入や経費まで帳簿から消えてしまいます。消込先だけを間違えた場合は、取引ではなく決済と明細の結び付けを解除します。
よくある失敗
支払いを新しい経費として登録する
未決済取引と支払時の経費が二重計上され、買掛金・未払金も残ります。支払前に、同じ請求が未決済で登録されていないか確認します。
すでに銀行明細を新しい経費として登録した場合は、ホーム画面から支払口座を開き、[明細]タブで支払日・金額・取引内容が一致する明細を探します。明細を開いて[取引登録解除]を選ぶと、支払時に作った経費取引が削除され、明細が未処理へ戻ります。その後、[自動で経理]から請求時に登録した元の未決済取引へ消し込み直します。元の未決済取引は削除しません。
買掛金・未払金を支出の勘定科目へ直接入力する
freeeでは通常、購入内容に合う経費・仕入の勘定科目で未決済取引を登録し、支払時にその取引を決済します。買掛金や未払金を直接入力すると、取引ごとの決済管理と一致しないことがあります。
振込手数料を含む出金額と請求額を無理に一致させる
取引金額を変更すると、元の仕入額や経費額まで変わります。請求額はそのままにし、差額の理由が手数料だと確認できた場合だけ差額調整を行います。
一部支払いで元の取引金額を減らす
請求額を変更せず、今回支払った金額を[一部出金]として登録します。
自動推測を金額だけで確定する
同額の請求が複数あると、別の取引が推測されることがあります。取引先、発生日、決済期日、決済残額、メモタグを照合し、必要なら[取引]リンクから取引詳細を開きます。
自動で経理の基本操作では、明細の絞り込みや推測内容の確認方法を説明しています。入金側の処理は、freeeで売掛金を消し込む方法をご覧ください。
よくある質問
支払時に[仕入高]や[外注費]で登録してよいですか?
同じ支出をすでに未決済登録している場合は、もう一度経費として登録しません。銀行の出金明細と元の未決済取引を消し込みます。
買掛金と未払金のどちらを選べばよいですか?
freeeの通常の取引入力では、買掛金・未払金を直接選ぶのではなく、仕入高・外注費・消耗品費など購入内容に合う勘定科目を選び、決済を[未決済]にします。一般に、商品・原材料の仕入に関する未払いは買掛金、仕入以外の確定した未払いは未払金として扱われます。
出金明細より未決済取引の金額が大きくても消込できますか?
一部支払いであれば可能です。[一部出金にする]から今回の支払額を入力し、残額を未決済のまま残します。単なる入力間違いや値引きなどの場合は処理が異なるため、差額の理由を確認してください。
複数の請求をまとめて支払った場合も消込できますか?
はい。1件の出金明細に対して、対応する複数の未決済取引を選択できます。選択した決済額の合計と出金額が一致していることを確認します。
銀行口座を連携していなくても消込できますか?
はい。取引一覧から未決済取引を開き、決済を手動登録できます。
まとめ
freeeで買掛金・未払金を消し込むときは、次の順番で進めます。
- 請求時に支出を未決済取引として登録する
- 銀行口座を同期している場合は、自動で経理で対象の出金明細を開く
- [未決済取引の消込]から、支払対象の取引を選ぶ
- 出金額と決済額を照合して登録する
- 決済状況、買掛金・未払金、銀行残高を確認する
支払時の出金を新しい経費として登録すると、経費の二重計上と未決済残高の残りが同時に起こります。先に登録した未決済取引があるかを確認し、出金明細と正しく結び付けてください。
参考資料
- 未決済取引を消込する(売掛金の入金・買掛金の支払いなど)|freeeヘルプセンター
- 未決済取引の消込でのよくあるお困りごとと対処法|freeeヘルプセンター
- 債権債務の消込の際に「売掛金」や「買掛金」と入力せずに、未決済取引の「決済」で行うのはなぜですか?|freeeヘルプセンター
- 買掛金とは?会計処理の流れや仕訳例を徹底解説|freee
(確認日:2026年10月11日)
